
LASとは、Long Arm Spin(ロングアームスピン)の頭文字を取ったものです。これはリリース時に指先から回転軸までのアームを出来るだけ長く取って投げるということを表しています。
LAS理論では、投球動作の中心軸を踏み出し脚の股関節において投げるという動作を強調しています。これによってアームを指先から逆側の股関節までの距離とすることが出来、非常に大きな円で投げることが出来ます。

円のアームを長くすることで、物理学的に球速を出しやすく、コントロール面でも有利でさらに肩肘へのストレスを回避することが出来ます。
現在、投球時の回転軸は脊柱であるという考え方が一般的になってきましたが、これによって様々な弊害が起きています。

脊柱の回旋を強調した動作を行うと、アームが短く、さらに回転方向がそれぞれの関節で分断されてしまい、肩や肘に無駄なねじれの力が加わってしまうことなどの原因として考えられます。
では何故アームを長くすると球速、コントロールの面で有利なのか、説明していきます。
人間の体の運動は全て関節を中心とした円運動で行われます。投球動作も円運動でボールを加速させています。ではこの円運動の中で物体を加速させるには、どのような要素が関係してくるのか考えてみます。
円運動の物体の速さを表す物理式は、
速さをV、中心の回転速度(角速度)をθ、中心から物体までの距離をSとすると、

V=θ×S
の式で表されます。
つまり、球速を上げるには中心の回転速度を上げ、アームを出来るだけ長くとる必要があると考えられます。
円の弧が大きくなるほど、リリースのタイミングのズレによるボールコントロールのズレが小さくなります。

上の図で比べてみると、同じ距離のリリースの狂いでも、円が大きい方が角度のブレが少ないことが分かります。
ではこのような動作をいかにして生み出していけば良いでしょうか。
これを実践編で解説していきます。